『ピアノの名曲 聴きどころ 弾きどころ』イリーナ・メジューエワ

ピアノの名曲 聴きどころ 弾きどころ (講談社現代新書)

ピアニスト自身が書いた本は面白いですね。この本はイリーナ・メジューエワが作曲家別にピアノの名曲を選び、その曲の解説とピアノでの演奏方法を簡単な楽譜をつけて紹介しています。それぞれの曲の最後に推薦のCDなども載っているのも参考になります。

イリーナ・メジューエワに関しては、この本を読んでから興味を持ち、CDを聴き始めたところです。CDを聴いてからこの本を読むと、そこに書かれている文章の意味がよく分かります。精力的に演奏会なども開催していますので、聴きに行ってみたいです。とりあえず、モーツァルトとベートーヴェンを聴いてみたのですが、謙虚な文章からは想像できないぐらい個性的な演奏に聞こえます。本人は楽譜に忠実に演奏するかが大事だと述べていますが、その前に、楽譜をどう解釈するかというのがこの本の趣旨だと思います。そこには、作曲家のその時の心境を考えてみたり、またはリサイタルの曲の構成なかでどのように演奏するのが効果的かなど、一つ一つの音符の意味を考え抜いて楽譜を読み解く方法をピアニスト目線で書いています。それがCDなどで、きちんと表現できているところが、やはりプロのピアニストのすごさなんだと感じます。

あと、ロシアの国民性はこうだとか、こういう音楽を好むとか、ロシア出身のピアニストならではの感覚も新鮮です。文章や発言、演奏する姿など、すごく謙虚に見えますが、演奏に関しては強い個性を発揮します。イリーナ・メジューエワが身近に聴ける環境というのもありがたいですね。

目次

  1. バッハ「平均律クラヴィーア曲集」「ゴルトベルク変奏曲」
  2. モーツァルト「ピアノ・ソナタ第11番」
  3. ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第14番」「ピアノ・ソナタ第32番」
  4. シューベルト「四つの即興曲」「ピアノ・ソナタ第21番」
  5. シューマン「子供の情景」「クライスレリアーナ」
  6. ショパン「練習曲集」「ピアノ・ソナタ第2番」
  7. リスト「ラ・カンパネッラ」「ピアノ・ソナタロ短調」
  8. ムソルグスキー「展覧会の絵」
  9. ドビュッシー・ラベル「ベルガマスク組曲」「夜のガスパール」



投稿者: efu

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